絵のまえで会いましょう

Chie KODA Exhibition : Focusing on everything

スタジオ作業と悲しく、悔しいこと

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朝から18時まで新・港区スタジオで大作の木枠やキャプションの制作。

木枠はスタジオ搬入の際にも手をかりた多摩美芸学のYさんのご紹介で油画科のお2人にお願いしたのですが、橋本も幸田さんも経験がないので大変助かりました。キャプションは先月から個人的にインターンをお願いしているNさん。こちらはなぜかUSBに移したファイルのひとつが壊れてしまい、データ出力などには苦戦したものの建築系の方なのできれいに手際よく済ませていただきました。この間、橋本は事務作業に注力できる予定だったのですが痛恨のノートパソコン忘れ。他にもいろいろと今日のうちにそろえておかなければいけないものや発注物が多く、それに気をとられてしまいました。
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夜は大学時代にゼミでも半期だけお世話になった、映画批評家の梅本洋一先生のお通夜でした。大学入学時には未だ無かった馬車道駅と渋谷駅を経由してたどり着いた青山墓地の葬儀場には、同期の有志の他たくさんの方々が参列していました。講義室と思われる場で撮影された、素敵に微笑む遺影。ジムオルークなど彼が好んでいたであろう音楽。徹底的に観て、語らされたゴダールのポスター。著書や編纂に関わった雑誌などの資料も並べられていました。残念ながら明日の告別式は搬入ですので参加ができません。

梅本先生が国大にいなかったら受験しなかっただろうし、すると大学在学中、事故のように現代美術に出会うこともなかったかもしれません。ゼミでは自分が持っていなかった映画の価値観をたたき込んでいただき、一方では生半可な気持ちで映画に関わるんじゃないよとはっきり言ってくれました。それがなければたぶん自分は、ずるずると映像に関わる軟派な道を選んでいたんだと思います。そういった、生き様についてまで学生にきちんともの申してくれたのはやはり、同じく若くして逝ってしまった大里先生と、幸いにもまだ元気に奮闘されている室井先生。この3人の存在は本当に大きかった。その結果、大学後期ではかなり路頭に迷うわけですが(汗、おかげさまで今の自分があると思います。

胸を張って見てもらえる仕事をできないままにお別れとなってしまうのは、本当に悲しく、悔しいことです。

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