ノマドプロダクションでは、4〜5月にかけて新たに11名のメンバーを迎えました。フリーランスで働く人がほとんどの集まりで、それぞれの職能や出自もさまざまです。まずは新しい仲間たちの仕事をじっくり知る場として月1回、メンバーがこれまでに手がけてきた仕事や活動を紹介する勉強会を開催することになりました。
事務所に持ち寄ったお酒や手作りのご飯を囲んで、和気あいあいとした雰囲気の中、ひとり20〜30分程度でプレゼンテーション。参加メンバーで関連する話題について話し合う機会になりました。

・橋本誠(アートプロデューサー)
まずは、代表理事の橋本からスタートしました。
横浜国立大学で映像や映画について学んでいた橋本ですが、在学中に開催された〈横浜トリエンナーレ2001〉において、椿昇+室井尚によるプロジェクト《インセクト・ワールド-飛蝗-》に参加したことがアートの世界に入りこんだきっかけ。卒業後、クリエイティブシティ政策を進める横浜を拠点にしてオルタナティブな立場から様々なアートプロジェクトに挑戦した時代、東京文化発信プロジェクト室(現・アーツカウンシル東京)での経験を経て、行政と連携する文化事業に多く携わるようになったことが分かります。
一方で、ある時期から記録の重要性や実務を通した人材育成を強く意識して活動してきていて、その全てがノマドプロダクションでの取り組みにつながっているということも明らかにされました。

 

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・加藤健(フォトグラファー)
続いて、美術展示や芸術祭の記録写真を中心に活動する加藤健。
自身の写真が掲載されている図録などをたくさん持って来てのプレゼンテーションでした。記録写真といっても実に様々なかたちがありますが、加藤は特に作品の本質をとらえたうえで仕事に臨む必要がある、インスタレーション撮影を得意としています。〈引込線〉〈shiseido art egg〉など継続して関わっている企画では、図録の変遷や写真に求められている傾向などが分かるということなど、企画・制作者が多いノマドプロダクションのメンバーにとって多くの発見がありました。
また、最近増えているライブイベントやワークショップの現場などでの撮影については、ある種インスタレーションと同様に、現場の雰囲気を読み込み、それを壊さないように配慮しながらの仕事ができる点が評価されているのでは? などと話が盛り上がりました。

 

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・新井慶太(イベントプロデューサー・マネージャー)
そしてこの日最後の発表は、新井慶太。
2008〜2010年に埼玉県北本市のアートプロジェクト〈北本ビタミン〉の立ち上げに関わり事務局長として活動。その後、イベント企画制作会社でLANCOMEやPerrier-Jouët等の外資系ブランドのPRイベントを担当。近年では〈WEBマガジン「六本木未来会議」〉の編集やイベントに携わり、アートからクリエイティブの分野までさまざまなイベントを手がけてきました。
多くの予算と人が動く広告やビジネス系のイベントでは運営マニュアルを手厚くつくる話、最終的にはやはり現場のプロフェッショナルがそれぞれ臨機応変に動くことで成立する話などで盛り上がりました。
次回の勉強会は7月の開催予定です。身近な方でも、改めて機会を設けて話を聞くと、また違う側面を知ることができ、新鮮でした。次回も楽しみです。
(小林+橋本)
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「仕事を知る」第1回
日時:2015年6月9日(火)20:00〜22:00
会場:ノマドプロダクション御徒町事務所
参加者:橋本、加藤、新井、ほか会員4名(うち1名はオンライン参加)

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